2021年6月の新井元町議

2021年6月の新井元町議

「議員から電子書籍の内容について『新井氏が町長に性被害を受けたと書かれている』と報告を受けた時、あまりにも驚いてカツ丼を噴き出して、『冗談ではないか』と問い返しました。しかし本当にそのように書かれていたんです」

 5年におよぶ長い戦いが始まる瞬間だった。新井氏の主張を取材した報道機関は、町長にも取材をしていた。そのたびに自身が潔白である旨を伝えてきたが、これが報じられないことも多々あったという。新井氏には翌月の町議会で懲罰動議が発令され、除名処分となった。

 町長は新井氏とフリーライターの飯塚玲児氏を名誉毀損で告訴し、また両名に加え、新井氏のサポートを行なっていた中澤康治元町議を相手取り民事訴訟を提起する。そんな町長や町へのバッシングが強まる決定打となったのは、2020年12月に開かれた外国特派員協会での会見だった。町長と新井氏が出席した会見だったが、「黒岩町長から性被害に遭ったことは事実です」という新井氏の発言が国内外に広く報じられることに。「セカンドレイプの町」というワードもインターネット上に広まった。

「草津は知名度もある、その町長のスキャンダルだから面白い、と世間に思われたんだと思います」

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