「当時は借用書など交わしたことがなく、手探りで彼女の言うなりになって作ったものです。すべて彼女自身が署名したもので、指紋も残っていますが、筆跡も自分で微妙に変えています。印鑑も自分で鞄の中から取り出して捺印したものです。新井自筆の借用書もあるし、返してくれると信じていました」(A氏)
「草津には薬では病気が治らない人や、人間関係で傷ついた人、切羽詰まった人、社会的立場が弱い人が、何とか生きたいと最終手段でこの場所を信じて来るんです。そういう人間を騙すということは本当に許せないですし、同じ湯治仲間に裏切られた絶望感もあります。
湯治仲間の彼女が、問題を起こしたことで私たちも加害者のような目で見られています。さらなる被害者がでないことを願って告発することにしました」(C氏)
金銭トラブルについて、新井氏本人に事実確認のため携帯に何度も連絡したが繋がらなかった。代理人弁護士に金銭トラブルについて質問状を送ると、以下のように回答があった。
「本人とも話をして取材は受けないということになっております。私からお答えすることはできませんが、A氏との件は訴訟のほうでこちらが出している書面の通りですから、それ以上は差し控えさせていただきます」
今後の裁判はまもなく最終弁論があり、年明けには最終審判が下る予定だという。