事件があったススキノのホテル202号室(利用者提供)
浩子被告の態度が強気に…
弁護側の指摘の後、検察官から改めて反対尋問が行われた。まずは数々指摘された、調書と録音の内容が違う箇所について。「録音していない時間帯での取調べで供述したのではないか」と問うが、浩子被告は「確認をとれないし、記憶にもありません」とのみ答える。明らかにそれまでと違う、強気な姿勢であった。
しかし、検察官も当然引かない。
検察官「瑠奈被告が被害者と不本意な行為となった後の心情について。瑠奈被告は『絶対に見つけて仕返しをする、殺してやりたい』と思っていたと、(浩子被告の)調書にはあります。しかし、あなたは瑠奈被告がその発言をした時期の訂正は求めましたが、瑠奈被告が発言したこと自体は訂正を求めてませんよね」
浩子被告「言葉は聞いたかもしれませんが、本当に実行するとは限りませんし……」
検察官 「“はい”か“いいえ”で答えて下さい」
浩子被告「はい……」
一進一退の“攻防”が続き、お互いの主張が激しくぶつかった証人尋問。裁判員裁判では、一般から選ばれた裁判員が抱く「印象」が、判決を大きく左右する。お互いの証言はどのように受け止められるのか——修被告の判決言い渡しは、3月に予定されている。
(了。前編から読む)
取材・文/普通(ライター)