性被害に遭った女性の支援者らからは怒りの声が(時事通信フォト)
判決に影響を及ぼす材料の一つになったとみられるのが、女性の「声」だ。
「男性側は行為の最中に女性が『声』を出していたために、『応じてくれている』と思ったと主張したのです。女性に反応があったから受け入れられていると思ったというわけです。
女性側は反論しましたが、女性が酩酊状態にあり記憶が曖昧な点があることが不利な材料となりました。被害当時の状況について、捜査段階で証言が漏れている部分があったことも公判が進む中で明らかになった。
そうしたこともあり、『誇張・改変して証言した可能性』があるとして女性の証言の信憑性に疑義があるとされてしまった。そのため、男性の証言が『それなりに合理的』とされ、“同意があると誤認した” としても致し方ないだろうと判断される結果になりました」(女性側の支援者)
性的行為に対して女性側の「不同意」は認められたものの、男性側に「『同意があるという誤った認識』があったために罪には問えない」という理屈だ。
この判決について、性被害に遭った女性の支援者らからは怒りの声があがった。