性被害により、バングラデシュの少女が8歳という幼さで亡くなった(地元メディアのFacebookより)
「娘が生き延びると信じていた。もしも生き延びることができたら、もう2度と独りでどこにも行かせなかったのに…」──娘を突然失った母親は、失意の底でこう語った。
現地時間3月13日午後7時ごろ、バングラデシュ・マグラ県のグラウンドに何千人もの人々が集まった。幼くして亡くなった8歳の少女のため、イスラム教における葬儀の祈り「Namaz-e-Janaza(ナマズ・エ・ジャナザ)」を捧げるために訪れたのだという。
この事件は、現地メディア・The Daily Starのほか、英メディア・BBCなどでも報道された。The Daily Starによると、少女は姉の義父・Aによる性的暴行を受けたのち、首に深刻な怪我を負ったのだという。さらには、加害者の妻や息子らも犯行に加担したとされている。
少女は同日午後1時ごろ、首都ダッカの合同軍事病院(CMH)で亡くなった。3月8日に危篤状態で搬送され、4度の心肺停止状態に陥るなど危険な状態が続いていたが、約6日後に息を引き取ったという。全国紙国際部記者が解説する。
「少女の姉は事件の4か月前にAの息子と結婚しており、その日は姉妹でAの自宅を訪れていました。現地時間3月6日午前2時30分ごろ、意識を失った状態で床に横たわっている少女を、姉が発見しました。
少女は、Aに猿ぐつわを付けられたうえで強制的に乱暴されたことと、性器に激しい痛みと焼けるような熱さがあることを姉に訴えたようです。また、姉の夫(Aの息子)がドアの鍵を開けるなどして、Aの暴行を手助けしたことがわかっています。そのことを聞いた姉は、すぐさま事件を母親に伝えるため連絡を取ろうとしています」(全国紙国際部記者)