嗚咽する被害者の妹(ソヘル・R・ラナさんのFacebookより)
しかし、その連絡は夫によって阻止されたという。
「夫は姉に暴力をふるい、『バラしたら妹を殺す』と脅迫したとのことです。その後、少女は別の部屋に閉じ込められ、さらなる乱暴を受けたといいます。
何度も激しく暴行された少女は意識を失い、体調が徐々に悪化していったため、Aの妻が病院に連れて行きました。しかし、少女が受けた被害に医者が気づいた途端、Aの妻は病院から逃げ出したとのことです。現在、Aとその家族の計4人が事件に関与していたとして、逮捕・勾留されています」(同前)
激しい批判の声が上がり「社会問題化」
その約6日後、8歳の少女は還らぬ人となった。家族ぐるみで犯行を手助けし、さらに隠蔽工作まで行い、あげく死に至らせた。この痛ましい事件には、全国から激しい批判の声が上がり社会問題化している。
バングラデシュでは性被害が相次いでおり、同国の人権団体「Ain o Salish Kendra(ASK)」が発表した資料によると、2024年には少なくとも401件の性的暴行が発生しており、そのうち34人が被害後に亡くなっている。
「同国では2020年10月には性的暴行の最高刑が終身刑から死刑に厳罰化されています。今回の事件は、死刑になりうる罪を犯した家族を守るため、家族ぐるみで隠蔽を図った可能性があるという見方もあります」(同前)