女性市議は、エレベーターで自室に戻ろうとした時に“被害”に遭ったのだという(写真はイメージです)

女性市議は、エレベーターで自室に戻ろうとした時に“被害”に遭ったのだという(写真はイメージです)

「私が警察に訴えた被害は、すべて事実です。先方が、何の謝罪もなく『事実無根』と言っていることを知り、二度辱められたという思いです。議会で調査委員会等が設置されることもありませんでした。これで真相が闇に葬られるのであれば、女性としても、議員としても私は逃げるわけにはいかないと考えています」

 一方で、青山議長側にも言い分はあるようだ。 別の政界関係者が語る。

「青山議長はマスコミの取材に『事実無根だ』と話しています。警察の捜査でも、『被害女性を自室に入れたが、酔っていたので介抱しただけだ』と答えているそうです」

 両者の言い分が対立する現状で、調査委員会等の設置も否決され、議会は混乱の最中にあるようだ。

「真実どころか、当事者らの言葉さえも不明なため、憶測が憶測を呼んでいます。なかには被害女性が政争のために“性被害”を利用しているのではないかという心無い誹謗中傷もあります。もちろん青山議長への誹謗中傷もありますよ。真実が明らかになっていない現時点で、彼らや“事件”に対して憶測だけが一人歩きする事態が続けば、市民からの信頼を損ねかねない。

 地元マスコミも匿名報道ではなく、なぜしっかり報じてくれないのか。このままでは議会が空中分解してしまう」(前出・地元の政界関係者)

 性犯罪はその特性上、決定的な物証が存在しないことも多い。だからこそ供述の精査は慎重に行われるべきだろう。ましてや当事者は市民から負託を受けた市議会議員で、疑惑が向けられているのは市議団による視察先での出来事だ。議会に対して調査を求める声が上がるのも無理はない。議員たちはなぜ調査委員会の設置から“逃げた”のか。
「事件について明らかにする過程で、視察先での長時間にわたる飲酒を咎められることを恐れている議員もいるんじゃないかと訝しんでしまいます」(同前)

 当の青山議長は何を語るのか──。取材班が直撃した。

【後編につづく】

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