牛飼はグループのトップといて実行役の採用に関与し、従業員を様々な会社へ派遣していた(左・SNSより、右・知人提供)
「面接ではまず、『黒い仕事できるの?(笑)』『稼ぐやつは、法律ギリギリでやるから』と言われて……」──大阪市中央区のリフォーム会社「新日立建託」が屋根の工事契約を結ばせる“点検商法”を繰り返したとされる事件。2月21日、実質的な指導役として斎藤大器容疑者(33)が逮捕された。
男は“牛飼”と名乗り、SNSなどで“金持ちアピール”を繰り返していた。これを利用し、高収入を夢見る不特定多数の若者たちを集め、犯行をあっ旋していたことから、トクリュウ(匿名・流動型犯罪)のリーダー的役割を担っていた可能性も指摘されている。在阪の全国紙社会部記者が話す。
「捜査関係者によると、容疑者は『新日立建宅』の役員などではありませんでしたが、同社の従業員らから“オーナー”と呼ばれ、面接や採用にも関与していたといいます。“点検商法”におけるアポインター(訪問営業を担う人)などをSNS上で募集していたとみられ、顧客を言いくるめるための“台本”のようなものが存在していたこともわかっています。
京都府警は3月11日にも斎藤容疑者を特定商取引法違反の容疑で再逮捕しており、現在も調べが進められています」