牛飼のグループが行っていた求人
実行メンバーに“管理と教育”
斎藤容疑者がSNS上に投稿していた募集要項には、「営業職」「テレアポ」などの職種が書かれており、一見すると“普通の会社”が採用を行なっているようにも見受けられる。しかし、その内情はかなり怪しかったようだ。斎藤容疑者のグループの面接を受けたことがあるという男性が語る。
「まず、面接を受ける前に顔写真付きの履歴書を送るよう指示を受けました。そして面接までたどり着くとまず、『黒い仕事できるの?(笑)』とか『黒いことできますか?』などと斎藤本人から聞かれるんです。私はそれですごく戸惑ってしまったのですが、斎藤の両隣に座っている幹部たちもまったく悪びれる様子はなくて……。『稼ぐやつは、法律ギリギリでやるから』とも言われて、この会社はやばい会社なんだな、と」
こうして高収入に目がくらんだ若者たちを選りすぐり、「新日立建宅」に送り込んでいたようだ。NEWSポストセブン取材班が入手した“点検商法”のマニュアルを読むと、そこには〈屋根の鉄板が外れかけていて、非常に危険な状態ですよ〉〈以前(お宅に)来た塗装屋は板金に関しては素人なんです。特殊な加工も必要なので塗装屋じゃできないですね〉など、不安をあおって不要な工事を売り込む手順が細かく記されていた。
犯行の手法も巧妙だが、人材の管理や教育に関しても抜かりがなかったという。