富坂:宇野さんは落合監督にもコーチとして接しました。
宇野:落合さんは静かでしょ。普段はそんなに選手とコミュニケーション取らないんだけど、3連敗、4連敗となったときには、選手を集めて「何をやっている」となるんだ。叱るというより、「これだけのメンバーで負けるわけがないだろう」って話す。
富坂:選手に自信を取り戻させるんですね。
宇野:気持ちだね。みんな力があるんだからさ。
(第15回に続く)
※『人生で残酷なことはドラゴンズに教えられた』より一部抜粋・再構成
【プロフィール】
富坂聰(とみさか・さとし)/1964年、愛知県生まれ。拓殖大学海外事情研究所教授、ジャーナリスト。北京大学中文系中退。1994年、『龍の伝人たち』で21世紀国際ノンフィクション大賞・優秀賞を受賞。『中国の地下経済』『中国の論点』『トランプVS習近平』など、中国問題に関する著作多数。物心ついた頃から家族の影響で中日ファンに。還暦を迎え、ドラゴンズに眠る“いじられキャラ”としての潜在的ポテンシャルを伝えるという使命に目覚めた。