新年会が落ち着き、世の中が通常モードになりつつある今、以前に比べ「体が重い」と感じることはないだろうか。自ら動きたくない、用事を頼める人を探してしまう、歩く速度が遅くなっているなど自覚する人は多い。
理学療法士・中村雅俊さんは言う。「年明けに、多くの人は、年明けに体がなまっていると実感します。正月を寝て過ごしてしまったり、寒さなどで極端な運動不足になり、とっさに体が動かないことから、筋機能(筋肉の機能)が落ちてケガをする人も増えてしまいます」。
筋機能とは自分の意思で脳の指令で動かせる筋肉・骨格筋の機能のこと。腕や足の筋肉、腹筋、背筋などがある。体を動かしていないと、筋肉量、筋質、筋力が落ち、筋機能も低下する。その結果、足が思うように上がらずに転倒したり、体のバランスを保つことができず、ふらついたりする。
「正月明けに増えるのが、こたつ布団に足を取られて転倒する人です。捻挫や骨折をしてしまう方もいます。一般的に、筋機能のピークは、20〜30代半です。以降はご自身でも驚くほど、筋機能が衰えている。維持し、向上するためには、運動が不可欠なのです」(以下カッコ内、中村さん)
とはいえ気持ちはまだ若い。自分の筋機能が衰えているかどうか、早速チェックしてみたい。
理学療法士・中村雅俊さんオリジナル、筋機能チェックシート
□手すりに頼らないと、階段を上れない。
□手すりに頼らないと、玄関の上がりかまちを上がれない。
□自宅のカーペットの縁や廊下の段差などでつまずきそうになったことがある。
□縁や手すりを持たないと浴槽に入れない。
□反動をつけないと、寝床から一気に起き上がれない。
□青信号で横断歩道が渡りきれない。
□横断歩道の白線をまたいで歩けない。
□洗濯物を頭より高い位置で干せない。
□5kg入りの米が持ち運べない。
□和式トイレでしゃがむのがつらい。
□しゃがんだらなかなか立てない。
□椅子から片脚で立ち上がれない。
□30秒以上片脚で立っていられない。