「地獄は死んでからでなく、今ここにあるんだね」
7日、瑠奈被告に「来てみて」と言われ、洗面台へ向かったという浩子被告。浴室では床に横になった頭部が見えた。
弁護人「頭部の状態というのは」
浩子被告「(言葉に詰まる)赤い状態で…目はこちらを向いていて」
弁護人「赤いというのは、皮がないということですか」
浩子被告「そうです」
弁護人「それを見てどんな気持ちになりましたか」
浩子被告「地獄がここにある、と思いました」
娘の様子はごく普通だった。その内心がわからず、浩子被告は合わせるように「すごいね」と言った。その後は、修被告と報道されている事件と、浴室に置かれた頭部に関係があるか話すなか、衝撃的な内容に多数の記憶がおぼろげながら、「地獄は死んでからでなく、今ここにあるんだね」と会話をしたことは覚えていた。
その後、瑠奈被告から「撮影して欲しい」と頼まれる。皮がない頭部を見て、「(何の撮影を頼まれてるか)わからない」、「これ以上の損壊が行われると思わなかった」と思っていたものの、その異常な光景に耐えられず、修被告に撮影を依頼した。
後日、瑠奈被告から頭部の写真、眼球を入れたビン、水きりザルにかけられた頭皮を見せられた。その後、修被告に対し「よろしかったらお嬢さんの作品ご覧くださいな」とLINEをしている。
弁護人「なぜこのような言い方を」
浩子被告「娘にLINEを見られる可能性があったのと、まさか頭皮をとも言えず」
瑠奈被告所有のスマートフォンにはLINEが入っておらず、連絡はすべて修被告または浩子被告経由で行われた。そのため事件の重要な情報が残されていると想像できるが、削除されたやりとりも多い。この点について浩子被告は、「被害者に関することを残したくなかった」、「事件以外のやりとりも瑠奈被告に見られたくないものを消している」などと説明した。