KAAT芸術監督・長塚圭史さん発案で3年がかりで実現
『花と龍』は昭和の戦前・戦後に活躍した芥川賞作家・火野葦平による長編小説。読売新聞に1952年から1953年まで連載され、ベストセラーとなった。本作を舞台化する企画は、KAATの芸術監督を務める長塚圭史さんの発案から始まった。
「『新ロイヤル大衆舎』が2021年にKAATで『王将 -三部作- 』を上演した後、以前から気になっていた小説『花と龍』を電子書籍で購入し、KAATへ通う電車の中で読み始めたんです。これがめっぽうおもしろくて、降車駅に着いても読むのをやめられないほどでした」(長塚)
「新ロイヤル大衆舎」で舞台化したいと考え、すぐに福田さん、山内さん、大堀さんにも「読んでほしい」と伝えたという。メンバーもKAAT側も好感触。しかしながら、スケールの大きな長編とあって“とっかかり”がつかめず、実現までに時間を要した。