主演の福田転球さんは稽古時間外も自主トレに打ち込む
主役・金五郎を演じるのは、「新ロイヤル~」の看板俳優・福田転球さん。大阪芸術大学舞台芸術学科卒で長年、劇団「転球劇場」を率いてきた。演出や脚本を手がけ、舞台をはじめドラマや映画で俳優としても活躍する。『花と龍』では約3時間の長芝居の主人公として、観客の視線を一身に受ける。
「みんながもつ金五郎のイメージは、高倉健さんや石原裕次郎さんのような二枚目。僕は二枚目じゃないですが、芝居は“思い込み”で観るものでもあるので、お客さんをどれだけ思い込ませることができるか。毎日みんなと稽古を重ねながら、改めて大変な役やな、と実感しています。みんなに支えられながら、でも主役に選んでもらった以上はそこに甘えずやろう、と思っています」(福田)
『花と龍』は作家・火野葦平が自身の両親をモデルに描いた作品。実際の金五郎の顔は高倉健や石原裕次郎より、福田さんに似ているようだが、肉体労働をしていたので筋肉隆々だった、とも描かれている。
「ダンベルを買って筋トレしています。どれだけやってるか? 『そんなにやって、その程度!?』と思われたら嫌なので秘密です(笑)。体力的には全然問題ありません。傾斜のあるところを駆け上ったり降りたり、立ってるだけで体幹がつきそうな装置の上で毎日稽古しているので、自然に鍛えられてます」(福田)
福田さんにとっての難関は言葉だ。